濾過の仕組みについて!生物濾過やバクテリアの基本知識を紹介!!

2018年7月21日

濾過の仕組みについて!生物濾過やバクテリアの基本知識を紹介!!

アクアリウムでは水質を綺麗にして安定させることが大切です。水槽の水は濾過フィルターを使って濾過をすることで水を綺麗にすることができます。アクアリウムをこれから始める方は、どういう仕組みで水がろ過されるのかわからないことも多いと思います。今回の記事では水槽の濾過の仕組みについて紹介します。

水槽を用意したからと言ってすぐにアクアリウムを始められる訳ではありません。

アクアリウムをするときに大切なのが濾過です。濾過がしっかりと効いて入れば水質が安定するので、熱帯魚を安全に飼育することができます。

アクアリウムを始めるなら濾過の仕組みについてはしっかりと知っておくのがいいと思います。

今回の記事では水槽の濾過の仕組みについて紹介するので、アクアリウムを始めようと思う方はぜひ読んでみてください。

水槽の水が汚れる理由

レッドビーシュリンプ

アクアリウムは水槽に水を入れて熱帯魚や水草を入れるだけで始めることはできません。

水槽は閉じられた空間なので、餌の食べ残しや熱帯魚のフンなどが溜まっていって水槽の水はどんどん汚れていきます。

水槽の水が汚れてしまうと熱帯魚や水草が育たない環境になってしまいます。水槽の水が透明でも、濾過が機能していないと水槽の水は汚れ熱帯魚や水草は住めなくなります。

なので、アクアリウムでは濾過フィルターを使ったり生物濾過を働かせることで、水質を安定させます。濾過がしっかり機能して入れば、水換えの頻度も少なくできるので、水槽のメンテナンスが楽になり、綺麗な水槽を維持することができます。

濾過とは

水草水槽

まずは水質を綺麗にするための濾過について紹介します。

アクアリウムでは水槽の水を綺麗にするために、濾過フィルターと呼ばれる機材を水槽に設置して、水槽の綺麗にしています。

濾過フィルターには外部フィルター、上部フィルター、底面フィルター、外掛けフィルターなど様々な種類があります。

濾過フィルターによってメリットとデメリットがあり、使う環境に合わせて選ぶようにしましょう。濾過フィルターについてはこちらの記事で紹介しているのでこちらの記事を読んでみてください。水槽用フィルターの種類と選び方について!!オススメのフィルターを紹介!!

色々種類のある濾過フィルターですが、目的はどれも水をろ過して綺麗にすることです。

濾過の種類

コリドラスパンダ

濾過にもいくつか種類があります。簡単に濾過の種類を紹介します。

物理濾過

物理濾過は水中のゴミを網やスポンジに引っ掛けて取り除く濾過方法です。

濾過フィルターを入れると水が循環するようになるので、濾過フィルターに流れてきたゴミをスポンジなどに引っ掛けて綺麗にします。

目に見えるゴミはを綺麗にするのが物理濾過です。濾過フィルターに設置しているスポンジなどにはどんどんゴミが溜まって行くので、定期的に交換したり掃除をする必要があります。水槽用フィルターの選び方と種類別にオススメの水槽用フィルターを紹介!!

生物濾過

生物濾過はフィルター内や水槽内に住み着いているバクテリアの働きによって水中の有害物質を分解する濾過方法です。

濾過の種類の中で最も重要なのが、この生物濾過です。熱帯魚のフンや餌の食べ残しからはアンモニが発生します。

アンモニアは熱帯魚にとって毒なので、アンモニア濃度が上がると熱帯魚は体調を崩したり死んでしまったりします。

そのアンモニアを分解してくれるのがバクテリアです。アンモニアなどの有害物質を分解してくれるバクテリア(好気性細菌)がフィルター内や水槽内に住み着いて定着することで水質を安定させることができます。

熱帯魚やエビなどの生体はアンモニアを排泄します。アンモニアは生体にとっては猛毒です。生体にとっては猛毒ですが、バクテリアにとってはアンモニアは餌になります。

バクテリアはアンモニアを毒性の少ない亜硝酸に変換します。そこからさらに亜硝酸をより毒性の少ない硝酸に変換します。生物濾過が機能している環境だとアンモニアと亜硝酸の濃度が下がり、硝酸塩の濃度が高くなります。

なので、水槽を立ち上げたときはアンモニアと亜硝酸と硝酸塩の濃度を調べることで、生物濾過が働いているのか知ることができます。

硝酸も弱いですが毒性はあり、少しずつ水中に蓄積されていくので定期滴に水換えをする必要があります。

バクテリアはどうやったら増やせる?バクテリアの増やし方について紹介!!

化学濾過

化学濾過は水槽の濁りや黄ばみなどの原因になる物質を活性炭やゼオラルライトなどで吸着して水を綺麗にする濾過方法です。

活性炭を入れることで、スポンジなどでは取れない細かい物質も吸着することができるので水槽の水が透明になります。

水槽の水をなるべく透明にしておきたい場合は活性炭などを入れるのがいいと思います。ゼオライトは水中のアンモニアを吸着することができますが、活性炭は空気中のアンモニアを吸着することができても水中のアンモニアを吸着することができないので気をつけてください。

水槽を立ち上げたばかりで、水質があまり安定しない場合はゼオライトを使用するのがいいと思います。

ゼオライトとは?ゼオライトの特徴と正しい使い方を紹介!!

水槽内では何が起きてる?

水草水槽

水槽内では熱帯魚が餌を食べてフンをします。するとフンや餌の食べ残しからはアンモニアが出ます。アンモニアはバクテリアによって硝酸へと変えられます。硝酸は水草の養分となるので、水草を水槽内に入れておくことで、水草が硝酸を分解してくれます。

うまく循環すれば少量の水換えやフィルターの掃除だけで水槽の水を綺麗に保つことができます。

バクテリアの増やし方について

濾過の中でも特に重要なのが生物濾過です。

バクテリアが正常に働いてくれれば、水換えの頻度は2週間に1度ほどに抑えることができます。簡単にバクテリアの増やし方について紹介します。

バクテリアの住処を増やす

バクテリアは凸凹した場所に住み着くので、多孔質なろ材や底砂を入れることで住処を増やすことができます。

多孔質のろ材や低床を使うことでバクテリアの住処を増やすことができるので、バクテリアが少ないか心配な場合は多孔質の低床を使用するのがオススメです。

水道水で洗わない

濾過フィルターのスポンジやろ材にはバクテリアが住み着いています。バクテリアは弱い生き物なので、ろ材や底砂などを水道水で洗うとカルキの影響で死んでしまいます。

フィルターや底砂を洗うときは水抜きしたときの水槽の水を使うかカルキ抜きをした水道水を使用するようにしましょう。

また、ろ材や底砂を掃除するときは全て洗うのではなく半分ずつにするようにして、バクテリアの数が急激に少なくならないようにしましょう。

エアレーションを入れる

バクテリアも生きているので酸素が必要になります。酸素量が少なくならない様にエアレーションを入れておきましょう。

通水性が悪いところは酸素が行き渡らなくなってしまうので、田砂など粒の小さい底砂を使用していると底砂にバクテリアが住み着かないので注意してください。

バクテリアの種類について

バクテリアには嫌気性細菌と好気性細菌の2種類がいます。種類によって働き方が違うので、まずはバクテリアの種類について紹介します。

好気性細菌

好気性細菌は酸素をエネルギー活動するバクテリアで、アンモニアを硝酸へと分解してくれます。アクアリウムでバクテリアというと好気性細菌のことを言いまあす。

好気性細菌は酸素が豊富な環境を好むので、水槽を立ち上げる際はエアレーションを入れて水中に酸素を供給する様にしましょう。

嫌気性細菌

酸素が少ない環境で増殖するのが嫌気性細菌です。嫌気性細菌は硫化水素という毒素を出してしまい、水も臭くなってしまうので、水槽内には嫌気性細菌が少ない状態にしましょう。

水槽内に酸素が少ないと好気性細菌が少なくなり、嫌気性細菌が増えてしまいます。通水性の悪い場所には嫌気性細菌が繁殖しやすいので、田砂などの粒が小さく通水性の悪い底砂を使用する場合には注意が必要です。

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