流木のアク抜きについて!流木のアク抜き方法や流木が浮いてしまう時の対処法を紹介

2019年6月11日

流木のアク抜きについて!流木のアク抜き方法や流木が浮いてしまう時の対処法を紹介流木

プレコは流木を食べるので、プレコを飼育する場合は流木が欠かせません。ただ、流木を水槽の中に入れてみると、水槽の水が茶色く濁ってしまうことがあります。水槽の水が茶色く濁ってしまった場合は流木のあくを抜かなければいけません。今回の記事では、流木のあく抜きの方法を紹介します。

流木は水槽のレイアウトに欠かせないインテリアです。流木を入れるだけでも雰囲気が出ておしゃれな水槽を作ることができます。

ただ、水槽に流木を入れたら、水槽の水が茶色く濁ってしまったって経験がある人は結構多いのでは無いでしょうか?プレコを飼育している人以外でも、水槽が茶色く濁って困ったことがある人は多いと思います。

アクアリウム用の流木を水槽に入れた場合には、水槽の水が茶色く濁るってことはあまりないのですが、ホームセンターなどでアクアリウム用じゃない流木を購入して水槽に入れたりすると茶色く濁ることがあります。

他にも川辺で拾ってきた流木を水槽に入れてしまうと、水が茶色く濁ってしまいます。茶色く濁るのが嫌だなって思うひとは、流木のあくを抜いてから水槽に入れるようにしましょう。

それでは流木のあく抜きの方法を紹介します。

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そもそも『あく』ってなに?

あくって聞いたことないですか?

漢字で書くと灰汁です。料理をしたり、鍋をしたりすると、水面に浮いてくるのがありますよね。あんなような物が流木からも出ています。

その影響で水槽の水が茶色く濁ってしまいます。流木の中には、タンニン・フミン酸・フルボ酸などの腐植酸と呼ばれる成分が含まれているのですが、これが水槽を水を茶色く濁らせます。

タンニンは紅茶などのお茶の中にも入っていて、体に悪い影響があるわけではありません。しかも水質を弱酸性に傾けてくれるので、プレコにとってはあくがあった方が暮らしやすい環境ではあります。

この茶色く濁った水はブラックウォーターと呼ばれています。

茶色くて濁っている水の方が熱帯魚の飼育には向いている場合もあるので、アクアリウム用の枯れ葉を水槽や濾過装置にいれて、茶色く濁った水をつくる人もいます。

プレコが生息地であるアマゾン川などは、大体ブラックウォーターなのでプレコを飼育する分には流木からあくが出ていたとしても、それほど問題はありません。腐食酸は水質を弱酸性に傾けてしまうので、弱アルカリ性の水質を好む熱帯魚を飼育する場合はちゃんとアク抜きをした流木を入れてください。

水が茶色く濁るのが嫌だって人や、拾ってきた流木を水槽に入れたいって人は、流木のアク抜きをしなければいけません。拾ってきた流木の場合には、流木の中に寄生虫がいたり、水質を悪化させる成分が流木に染み込んでいる場合があります。なので、拾ってきた流木を水槽に入れる場合には絶対にアク抜きをしてから入れるようにしてください。

アク抜きした方がいい理由

シンプルに水槽内が茶色く濁ってしまい鑑賞性が悪くなってしまうだけでなく、流木についている雑菌や害虫を除去することができます。

また、アク抜きをすることで流木内の空気を抜くことができるので、流木が沈みやすくなります。アク抜きは必須なわけではありませんが、流木には虫の卵や雑菌がいる可能性があります。これらが水槽内に混入しないように水槽に入れる際はアク抜きをしてから入れたほうが安全です。

アクを抜かないメリット

アク抜きをしないメリットもあります。飼育環境や飼育している熱帯魚によってはアクを抜かないで使用した方がいい場合もあります。流木のアク抜きを行わないメリットについて紹介します。

水質を弱酸性・軟水にする

腐食酸には水質を弱酸性の軟水に調整する効果があります。弱酸性の水質を好む熱帯魚も多いので、そういった熱帯魚を飼育する場合はアクの出る流木を使用するのもオススメです。

弱酸性の水質の方が色が揚がったり、繁殖行動を誘発する効果があります。

殺菌効果がある

アクに含まれているタンニンには細菌類の増殖を抑える効果があります。病気を予防するためにブラックウォーターを使用する方も多いです。

魚が落ち着く

飼育水が茶色くなることで透明度が下がり視線を感じづらくなるので、魚が落ち着くようになります。

透明度が低いことで熱帯魚同士がお互いを意識しづらくなるので喧嘩をする頻度も少なくなります。水が茶色くなって透明度が下がってしまうので飼育している熱帯魚が観察しづらくなります。

あまりに観察がしづらいと体調不良のサインを見逃しやすくなるので、適度に水換えをして茶色くなり過ぎないようにしましょう。透明度が下がってしまうので、水草に光が行き渡らなくなります。陰性水草であれば枯れませんが、ある程度光量が必要な水草は枯れやすくなるので注意してください。

アクが出やすい流木とアクが出にくい流木

流木の種類によってアクが出やすいものと出にくいものがあります。流木は様々な木が使用されていますが、アクアリウムでは木の種類よりも木の形状で分類されることが多いです。流木の種類によって出るアクの量も違うのでアク抜きにかかる時間も変わってきます。

簡単にアクが出やすい流木の種類について紹介します。

塊状流木

塊状流木は枝のない流木のことを言います。太くて存在感がある流木が多いので、レイアウトのベースとして使用されることが多い流木です。

塊状流木は太さがある流木が多く、太い流木の方がアクの量が多いです。出るアクの量が多いので、塊状流木はアク抜きにかかる時間も長いです。

枝状流木

細い枝が複数生えている流木をブランチウッド、動物のツノのようになっている流木をホーンウッドと言います。

細い流木の方がアクが出る量が少なく、アク抜きの時間も短いです。ブランチウッドは複数の餌が生えていて、雰囲気のある流木ですが、浮きやすく水カビが発生しやすいというデメリットがあります。

どちらもしっかりとアク抜きをすることで改善することができるので、枝状流木を使用する場合はしっかりとアク抜きをして未然にトラブルを改善しましょう。

流木のアク抜き方法

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拾ってきた流木やアクアリウム用ではない流木は、アクアリウム用として売られている流木に比べてすごくあくが出ます。あくを抜く方法は色々とありますが、私はお湯につけるのが1番いい方法だと思います。

今回の記事ではお湯につけるあく取りの方法を重点的に紹介します。

まずは手洗い

流木のあくを取るにはまずは手洗いをしましょう。どんな方法であくを抜くにしても、まずは手洗いをするようにしましょう。

流木の表面についている汚れを取るのもそうですが、拾ってきた流木などには腐っている部分があるので、腐っている部分や剥がれやすい部分はとってください。

腐っている部分をそのままにしてしまうと、水槽のなかでボロボロになたり、腐って水質を悪化させます。そうならないためにも、しっかり手洗いをするようにしましょう。

流木を鍋で煮る

手洗いが終わったら、流木を並べで煮ましょう。

鍋で煮る方法が1番手っ取り早いし、流木に付いている寄生虫を除去することもできるのでオススメです。

やり方は、手洗いが終わった流木を鍋にいれて1時間ほど煮沸するだけです。鍋で煮た後真水に2日間ぐらいつけておけば、あく抜きは完成です。

鍋はアク抜きで使うと料理には使えなくなってしまうので、沸騰させてアク抜きをする場合は使わなくなった鍋を使用するようにしましょう。

水が減ったり、水が茶色くなったら水を交換してさらに煮てください。煮ていても水に色がつかなくなったらアク抜きは完了です。煮沸でのアク抜きは小さいものなら30分ほどで完了します。

水に浸ける

水であくを抜こうとすると、サイズにもよりますが1ヶ月〜2ヶ月ぐらいかかってしまいます。時間に余裕がある人は、流木を水につけてあくを抜くのもいいと思いますが、面倒だと思う人はお湯を使うのがいいと思います。

時間はかかってしまいますが、水に入れておくだけでも流木のアクを抜くことができ流ので簡単な方法です。

流木によっては水に入れるだけでは浮いてきてしまうことがあります。浮いてしまう場合は流木に石などくっつけて重りにして落ちて来ないようにしましょう。

2週間ほど水に流木をつけて、水の色が変わったら水を交換してください。水に色が付かなくなるまで繰り返してください。小さな流木であれば1ヶ月ほどでアク抜きが終わりますが、大きなものになると半年ほどかかってしまうことがあります。

急いでアク抜きをしたい場合は発泡スチロールにお湯を入れて、お湯に流木をつけておくとアク抜くをする期間を短縮することができます。

アク抜き材を使用する

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水に浸けるときは市販のアク抜き剤を使用すると、早くアクを抜くことができます。重曹をアク抜き剤の代わりに使用することができます。重曹の方が値段も安いので、重曹を使うのがオススメです。

流木をバケツなどに入れて流木をつけて、水1リットルに対して重曹5グラムほど入れて毎日水を取り替えると水につけておくよりも早くアクを抜くことができます。アク抜き材を使用すると流木のサイズにもよりますが小さいものであれば2日ほどでアクを抜くことができます。

大きなものでも1週間ぐらいでアク抜きが完了します。流木をつける水は1日に1回交換して、水に色がつかなくなるまで繰り返してください。

アク抜き材や重曹の成分が流木の中に残っていると水質をアルカリ性に傾けてしまいます。重曹やアク抜き材を使ってアク抜きをした場合は3日以上毎日水を変えながら水道水に浸けてください。流木のアクを抜こう!重曹を使って流木のアクを抜く方法を紹介!!

水槽に活性炭を入れておく

流木のアク抜きをするのが面倒だったら、水槽にアクを抜く前の流木を入れてしまい、濾過槽に活性炭を入れておくのがいいと思います。

わざわざ流木のアク抜きをするのが面倒な場合は飼育水槽に入れながらアク抜きをしてしまうのがいいと思います。

活性炭を入れておくことで、流木からでやアクを吸着することができるので、水槽の水を透明に保つことができます。

キューリンのブラックホールなどアクアリウム用の活性炭が販売されています。水槽に入れておけば水槽の水を透明にしてくれるので、アク抜きをしていない流木を水槽に入れても、水槽の水が黄ばんだりすることはありません。

活性炭が灰汁を吸着しなくなってきたらフィルターを交換する必要がありますが、特別な道具を用意する必要がなく、活性炭フィルターがあればいいので簡単に灰汁を抜くことができてオススメです。

煮沸やアク抜き剤でアク抜きをしていても完全にアクを抜くのは難しいです。ちゃんとアク抜きをしていても1週間ほどすると少し飼育水が茶色く濁ってしまうことが多いです。

そういった場合も活性炭を入れてアクを吸着しておくのがオススメです。活性炭の吸着効果は一時的で、いずれ吸着効果はなくなってしまいます。吸着効果がなくなってきたら活性炭を交換するようにしましょう。

活性炭を使って水槽を綺麗にしよう!活性炭の効果と使い方を紹介!!

流木が浮いてしまうときの対処法

水槽に流木を入れると浮いてしまうことがあります。

流木の内部に空気が含まれていると浮いてしまいます。アク抜きの過程で空気が抜けて浮いてこないようになりますが、内部まで水分が浸透していないと浮いてしまうことがあります。

流木が浮いてしまう場合の対処法について紹介します。

煮沸する

浮いてしまう場合は沸騰したお湯に入れることで内部の空気を抜くことができます。沸騰させる方法が1番短時間に空気を抜くことができます。

煮沸することによって素早く流木の内部の空気を抜くことができます。

水につける

アク抜きが終わっている流木であれば2〜3日ほど水につけておく事で空気が抜けて水に沈むようになります。流木が沈むようになるまで水に浸けておくだけでいいので1番簡単な方法です。

流木が大きいと1週間ぐらいかかってしまうのですぐに流木を設置したい方には向いていません。

重りを使って沈める

煮沸することができない場合や時間がない場合は重りを使って流木が浮かないようにするのがオススメです。

流木の上に石などを置くことによって沈めて置くことができます。手間をかけたくない場合は流木の上に石を置いて、濾過槽に活性炭フィルターを入れて置くのがいいと思います。

アクが抜けない時の対処法

アク抜きとは流木の中に入っている有機物を取り除く作業です。何度もアク抜きをしていても完全にアクが抜けるまではとても時間がかかってしまいゆっくりとアクが出続けます。

完全にアクを出し切るには、流木の種類によって違いましすが1〜2年ほどかかってしまいます。濃いアクは最初に出てしまうので、何度かアク抜きをすれば気にならないぐらいにはなります。

ゆっくりとアクは出てしまうので、水換えを怠っていると少しづつ飼育水が茶色く濁ってしまいます。なかなかアクが抜けず飼育水が茶色くなってしまう場合は活性炭のフィルターを入れるか、吸着系のソイルを入れておくとアクを吸着してくれるので飼育水が茶色くなることはありません。

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