ブラインシュリンプの孵化と与え方について!皿式や孵化器の使い方紹介

2015年1月14日

ブラインシュリンプの孵化と与え方について!皿式や孵化器の使い方紹介ブラインシュリンプ

ブラインシュリンプって知ってますか?ブラインシュリンプはシーモンキーなどの仲間で、とても小さなエビのような生き物です。ブラインシュリンプは稚魚を飼育するときに生餌としてなどによく使われます。今回の記事ではブラインシュリンプを与えるメリットや使い方を紹介します。

熱帯魚を繁殖させようと思っても、なかなかうまくいかないことが多いと思います。中でも稚魚から成魚まで成長させるのは大変です。

産卵から孵化まではうまくいっても、稚魚の段階で死なせてしまうことが結構多いと思います。そういう人はぜひブラインシュリンプを与えてみてください。ブラインシュリンプは栄養価が高く、簡単に孵化させることができるので稚魚の餌におすすめです。

今回の記事では、ブラインシュリンプを与えるメリットや使い方を紹介するので、プレコやコリドラスを繁殖させようと思っている人は、ぜひ読んでみてください。

それでは、ブラインシュリンプを与えるメリットとブラインシュリンプの使い方を紹介します。

ブラインシュリンプについて

ブラインシュリンプ

ブラインシュリンプは正式にはアルテミアと呼ばれる生き物で、数億年前から地球に生息している古代の生物です。

アルテミアの一部の種類がブラインシュリンプと呼ばれて熱帯魚の餌として与えられています。たくさんの足がついていてエビに似た見た目をしています。

見た目もエビに似ていて、名前にもシュリンプとついていますが、エビとは別の生き物です。

この足を水かきのように動かして水中を泳いでいます。体長は1mm以下でとても小さい甲殻類です。塩水湖に生息している生き物で、淡水の生物ではありません。

なので、淡水の水槽に入れると1日で死んでしまうので、淡水の水槽で繁殖させることはできません。

ブラインシュリンプを与えるメリット

ブラインシュリンプ

ブラインシュリンプには様々なメリットがあります。簡単にブラインシュリンプのメリットを紹介します。

栄養価が高い

ブラインシュリンプは他の人工餌に比べて栄養素がすごく高いです。

稚魚を飼育するときは、ブラインシュリンプを与えるのがおすすめです。ブラインシュリンプは栄養素が高いので、大きくなってからも病気になりずらい個体に成長します。

稚魚の段階で栄養がちゃんと取れないと、背骨が曲がったまま大きくなってしまうことがあります。もし、自分で育てている稚魚の背骨が曲がっていたら、ちゃんと栄養が取れていない可能性があります。

一度背骨が曲がってしまうと、まっすぐに戻ることはないので、ヨーサックがなくなったらブラインシュリンプを与えて育てるようにしましょう。

ブラインシュリンプを与えれば、しっかりカルシウムを摂ることができるので、骨が丈夫になって病気になりずらくなります。

嗜好性が高い

稚魚に人工餌を与えていても餌と認識せず、餌を食べずに餓死してしまうことがあります。ブラインシュリンプは人工餌と違い生きているので動いてくれます。

動く姿が食欲を刺激することができ、人工餌を食べない稚魚でもブラインシュリンプを食べてくれます。

また、稚魚以外でも食いつきの悪い魚がいる場合や、餓死してしまう魚が出るような場合はブラインシュリンプを与えてみるのがいいと思います。

グッピーや小型のプレコやコリドラスの場合は好んでブラインシュリンプを食べます。拒食気味の魚でもブラインシュリンプだったら食べられるので、稚魚を育てる予定がなくてもブラインシュリンプを与える準備をしておくのがいいと思います。

卵の状態なら長期間保管することができる

乾燥した耐久卵であれば長期間保管することができます。

ブラインシュリンプの卵は長期間保管することができるので、卵の状態で流通しやすく販売しているお店が多いです。ブラインシュリンプエッグという名前で販売されていて、熱帯魚ショップやホームセンターでも販売されています。

様々な生体の餌におすすめ

ブラインシュリンプは様々な生体の餌として使用することができます。淡水魚はもちろんですが、海水魚やクラゲ、甲殻類の餌としてもよく使用されます。

ブラインシュリンプを与えるデメリット

ブラインシュリンプは元々塩湖に生活をしているので、淡水の水槽に入れると数時間で死んでしまいます。

死んだブラインシュリンプは水質を悪化させてしまうので、与えすぎると水質を悪化させてしまいます。また、稚魚は1度に餌を食べる量が少ないので、少量を小まめに与えないと食べ残しが出てしまい水質が悪化してしまいます。。

与えすぎると水質を悪化させてしまうので、ブラインシュリンプを与えるときは1日に5回に分けて少量を小まめに与えるようにしましょう。

ブラインシュリンプを孵化方法について

ブラインシュリンプの卵を塩水に入れると24時間ほどでふかして幼生になります。ブラインシュリンプは孵化すると数日で1cmほどまで成長してしまうので、ブラインシュリンプを与える場合は毎日食べきれる量を孵化させるようにしましょう。

それではブラインシュリンプを孵化させる方法について紹介します。

ブラインシュリンプの卵を購入する

ブラインシュリンプの卵は熱帯魚ショップはネット通販で購入することができます。ホームセンターでも販売していることがあるので、探してみてください。

ブラインシュリンプの卵は20gで500円ほどで販売されています。

塩分濃度について

卵を購入したら塩水を作ってそこに卵を入れるだけで孵化させることができます。ただ、しっかりと環境を作らないと孵化率が悪くなってしまうので注意してください。

ブラインシュリンプの卵を孵化させる場合は2〜3%ほどの塩水を用意します。カルキを抜いた水に塩を混ぜて塩水を作ってください。500mlのペットボトルを用意して、500mlの水に対して10gほど塩を入れれば2%の塩水を作ることができます。

水温について

水温は27度前後で安定させてください。もう少し低くても孵化しますが、孵化までに時間がかかってしまうので、照明の下などの暖かい場所やパネルヒーターの上で孵化させるようにしましょう。

27度の環境であれば24時間ほどで孵化しますが、それより温度が下がってしまうと孵化するまで2日ほど時間がかかってしまいます。

エアレーションについて

塩水を用意して、ちゃんと温度を管理していれば、あとはエアレーションを入れておけば勝手に孵化してくれます。

ブラインシュリンプも生き物なので、酸素がないと死んでしまいます。ブラインシュリンプを孵化させる場合は狭い環境で孵化させることになるので、酸欠になりやすいです。エアレーションを入れていないとブラインシュリンプが一斉に孵化した時に酸欠になって死んでしまうので注意してください。

皿式と孵化器を使った孵化方法

それでは具体的に皿式と孵化器を使ったブラインシュリンプの孵化方法について紹介します。

孵化器の使用方法について

ブラインシュリンプを孵化させれ場合は孵化器を使うのが一般的です。

孵化器を使用することで、孵化したブラインシュリンプ、卵の殻、孵化しなかった卵の3つを分けることができます。孵化したブライアンシュリンプだけを取り出すことだできるので使う時に手間が少なくなります。

また、大量にブラインシュリンプを孵化させることができるので、使う量が多い場合は孵化器を使用するのがおすすめです。

孵化器を使用する場合はエアレーションを入れて、水を攪拌させて酸素が充満した環境を作ります。ボコボコとエアレーションさせることでブラインシュリンプを卵の殻と孵化したブラインシュリンプに分けることができます。

水槽内に設置することができるように吸盤が付いている商品もあります。水槽内と同じ温度に保つことができるので、温度の管理が楽になります。

皿式について

ブラインシュリンプは孵化器がなくても孵化させることができます。

皿式はエアレーションを入れずに少量を卵を吹かさせる方法です。

簡単に孵化させたい場合はプラケースに塩水を入れてそこに少量の卵を入れて孵化させるのがオススメです。塩水に入れているだけで孵化してくれるので簡単に孵化させることができます。

食べ切れなかったブラインシュリンプは捨てることになってしまうのでもったいないです。与える量が少ない場合は皿式で孵化させるのがオススメです。

皿式ではプラケースなどに塩水を入れて、そこに卵を入れておくだけでいいので簡単にブラインシュリンプを孵化させることができます。

皿式ではエアレーションを入れないので、空気中の酸素が水中に取り込まれやすいように水面が広いケースを使用してください。プラケースでなくてもタッパーなどを使用して孵化させることができます。

ブラインシュリンプは明るい方に集まるので、孵化したら水面をライトで照らすと水面に集まってきます。水面に集まってきたのをスポイトで吸い取って濾すことで稚魚に与えることができます。

ブラインシュリンプの与え方について

熱帯魚にブラインシュリンプを与える場合は、孵化させてから塩水を濾過しなければいけません。

塩水を抜くには、コーヒーフィルターにブラインシュリンプが含まれる液体を流してから、何度か水ですすぎ洗いをしてください塩水を洗い流します。

2度ぐらい軽くすすぎ洗いをすれば、余分な塩分を取り除くことができます。余分な塩分を取り除くことができたら、スポイトやスプーンを使って直接水槽に入れてください。

ブラインシュリンプは嗜好性が高い餌なので、水槽に入れればすぐに魚が食いついてきます。

孵化器にはエアレーションやブラインシュリンプの卵は入っていません。なので、ブラインシュリンプを孵化させて与えたい場合は、エアレーションとブラインシュリンプの卵を別に用意しましょう。ミジンコってどうやって採取するの?ミジンコを簡単に採取する方法を紹介